ドアがドア枠にこすれて上手く開閉が出来ない!解決方法とは
ドアの開閉について、新築当初はスムーズに動いていたドアも建物の影響や地震などで上手く開かなくなることがあります。
昔から建具ドアと言うものは、長年の建物変形に合わせて調整をしながら使い続けることが必要です。知識さえ学べばDIYレベルで簡単にドアの調整が出来ます。
蝶番調整で解決する方法
調整機能が付いた丁番の場合
ドライバーで3次元、高さ、左右、上下の調整が可能です。
調整機能の仕組みを持たせるため、枠かドア側には仕組みを収める為の深堀加工が施してあります。
建材メーカーのドアの場合は多くは調整丁番と呼ばれる調整機能が付いたものが使用されているので、ドアを左右に移動したり、前後や上下にも移動させる事が可能です。
この時の注意点としては、上と下の丁番があるのでそれぞれ調整をして、ドアノブが付いている側(手先)が枠戸当たりに上から下まで当たるように調整します。
メーカーのホームページに行くと調整方法が詳しく書いてあるので参考にしてください。
メモ
簡単に調整が出来る丁番なのですが、壊れやすいのも事実です。いくら調整しても機能な働かなかったりしていることもあります。その時は速やかに部品を調達して交換される事をお勧めいたします。
調整機能がない普通丁番が付いている場合
ギボシ丁番
一般的に良く使用されている蝶番で耐久性に優れています。
丁番のサイズもバリエーションが多く、ドアの取り付け位置が壁から引っ込んでいる場合は、90度以上ドアが開くように持ち出し蝶番と呼ばれる巾の広いものを使用します。(90度以上開く必要がなければ狭いタイプでもOK)
逆に、壁とほとんど同じ位置に取り付けるような場合は、丁番巾の狭いタイプを使用します。
旗丁番
マンションなどの物件でよく使用されるタイプです。
枠やドア側に丁番を彫り込む必要がなく簡単に取り付ける事が可能なタイプです。
ドアを外すときには丁番の軸から分離できるので、上に持ち上げれば簡単に外すことが可能です。
フラッシュ丁番
この丁番も掘り込みが不要なタイプで取り付けも簡単です。
初心者や簡単に扉を付けたい方にはお勧めです。
軸が抜けるルーズピンタイプと外れないタイプがあります。
調整機能がついていない一般によく使われている丁番の調整方法については、丁番を動かす機能が付いていないので丁番を取り付ける位置を微調整します。
この時、丁番の取り付け方でドア枠に丁番の掘り込み加工が施してある場合は、枠側の取付位置だけを調整するのではなく、ドア本体側も丁番取り付け位置を調整します。
理由は丁番の掘り込み部分を広げたりするので、少しでも目立たないようにするための工夫です。
上下・前後の移動方法
ドア枠側の蝶番の穴に木工ボンドを入れて、割り箸や爪楊枝などで塞ぎ丁番の取り付け位置をずらして、再度ビス止めを行います。
左右の移動方法
丁番側に移動する場合は、ノミを使って丁番の掘り込みを深くかぎ込みます。ドアノブ側に移動する場合は丁番の裏側に厚紙を入れ込みます。このとき丁番全体に入れるのではなくビスを緩めた状態で入るところまで厚紙を入れるだけでも移動できます。
旗丁番やフラッシュ丁番は枠を掘り込む事は出来ないので厚紙を入れるだけの調整となります
ポイント
ビスは蝶番1枚に対し1本だけ留めてみて必ず移動の確認をします。良かったら残りのビスを留めていきます。
スライド丁番
この丁番は主に収納扉にしようされ、丁番金物を表に見せたくない場合に使用します。
扉が枠にかぶさるタイプには半かぶせと全かぶせがあり、枠内側に取り付ける場合にはインセットと呼ばれる3タイプがあります。
また、この丁番にはキャッチ機能と呼ばれる扉が自動的に締まる機能付きもあります。
最近ではこのキャッチ機能もゆっくり締まるソフトクローズが付いたものがあります。
カップの大きさは25mm、35mm、40mmなどいろいろな種類があるので購入の際は間違わないように確認が必要です。
スライド丁番の調整は、左右の調整と前後の調整が出来るタイプと最近は上下も調整が出来るものがあります。
座金上部のカップ側プラスビスを回すことで扉を左右に移動し、後ろ側のビスを緩めて前後に移動することで調整します。
蝶番調整では解決しない場合
丁番の調整では解決できないくらいドア枠が変形している場合は、ドアを削るかカットするなどの必要があります。
最近では程度が良くて安価な丸のこ電動工具が出ているので購入されるか、ホームセンターでレンタルされても良いかと思います。
ユーチューブの動画で紹介されている丸ノコ定規を利用されれば容易にカットできます。
腕に覚えのある方はカンナで削られる方法をお勧めいたします。最近では替え刃のカンナもあるので一家に一台あると便利かも!
ポイント
建材メーカのドアは上下についてはカットが可能ですが、側面はカットや削る事は不可能です。建具屋が製作したドアであれば可能だと思いますが、側面がテープ仕上げの場合は、削った後に再度テープを張る必要がございます。
雑学!・・・蝶番と丁番どちらが正しい?
蝶番の漢字について一般の方は「蝶」を使われている方も多いと思いますが、われわれ業界では「丁」を当て字として丁番と書いています。どっちも正解!
ドアノブが壊れてドアが開かない!解決方法とは
ドアノブの種類と付属品
チューブラタイプとケースタイプ
チューブラタイプは一般住宅のレバーハンドルの駆動として使用されます。
ケースタイプは主に玄関入口や不特定多数の方が使用される場所に使われ、作りもしっかりしているので防犯性も優れています。
円筒錠タイプ
円筒錠はレバーハンドルが流行る前のベストセラー商品です。
昭和の後半ごろまで一般住宅で良く使用され、中でも金物メーカーのゴールが作っていたULWシリーズは、壊れにくいと評判で多くの建具屋で採用されていました。
サムラッチハンドル
最近では新たに採用される事は少なくなってきましたが、一般住宅の応接間の入口ドアに良く採用されていました。
取付方法が独特でビス穴を隠すため、交換される場合は同じものを用意する必要があります。
この商品は長澤というメーカが今も扱っています。
ストライクプレート
この部品はレバーハンドルや円筒錠のラッチ(駆動部分から飛び出たり引っ込んだりする部分)を受けるかなもので、ストライクプレートと呼んでいます。(ストライクとか座とか略する事もあります。)
調整機能の付いたストライクもあるので、ラッチが引っかからない時はこの部分を調整します。
ドアノブの不具合ベスト5
- チューブラタイプのラッチが壊れてドアが開かない
チューブラ本体が壊れてラッチが動かない場合はマイナスドライバーを使用してラッチをこじ開けます。丁番の軸が外れる場合は丁番を外す方法も在ります。また、トイレなどでドアが内側に開く場合は、枠戸当たりに穴を空けてピンを差し込みラッチを押し込めばドアが開きます。 - チューブラタイプのレバーハンドルを押し下げても空かない。上に持ち上げると空けられる。
この症状はチューブラの本体部分が壊れたか、ハンドル座の中に仕込んであるバネが切れたかどちらかで交換が必要です。本体のバックセットを測って購入交換が必要です。 - ドアを閉めても勝手に開く。ドアから飛び出てくるラッチが引っかからない。
ストライクプレートをずらして調整します。調整機能が付いている場合はドライバで底のビスを回します。機能がついていない場合は、ストライクプレートを止めているビスを外して、ビス穴を埋めた後に再度プレートをずらして固定します。 - 円筒錠のノブを外したいが外し方が判らない
ノブの交換をされたい時によくあるトラブルですが、ノブを外すにはいくつかの方法があります。ノブがビスで固定されている場合はビスを外します。ビスが見当たらない場合はノブの下側か横の首部分に小さな穴が開いているので、そこに釘などのピン状の物を押し込んでノブを引っ張れば、ノブがはずれます座金も横から-ドライバなどでこじると外れます。ピンを差し込む穴がない場合は座金を回して外すタイプとなります。 - レバーハンドルがガタガタする
この場合は、ハンドルを止めている横ビスが緩んでいるか、座を止めているビスが緩んでいる事がほとんどです。レバーの座のカバーを外してビスを閉めなおしてください。